アスタキサンチン
アスタキサンチンは1938年に発見された色素物質ですが、β-カロテンやリコピンなどと同じカロテノイドの一種でキサントフィル類に分類されます。甲殻類の殻やそれを餌とするマダイのやサケ科魚類の筋肉の赤色部分などに見られ、生体内では遊離型、モノエステル型、ジエステル型の3形態があります。多くは脂肪酸エステル型で血漿リポタンパク質と結合した形で存在します。甲殻類ではタンパク質と結合し、カロテノプロテインとして存在しています。タンパク質と結合したアスタキサンチンは黒っぽい青灰色を呈していますが加熱するとタンパク質分子が変性してアスタキサンチンが遊離して本来の赤色を呈しますが、甲殻類を茹でると赤くなるのはこの現象によるものです。
分子式はβ-カロチンとほぼ同様の構造ですが、アスタキサンチンは高い抗酸化作用を持ち、紫外線や脂質過酸化から生体を防御する因子として働いていると考えられていますし、光障害から目を保護するとも言われています。
アスタキサンチンはアンチエイジング作用がある物質として美容業界で注目されてきた成分ですが、最近になって腰痛治療にも効果があることが分かってきました。一日中座りっぱなしの姿勢で仕事をしていると筋肉が固まり、血流が滞ることで腰痛や肩こりになります。筋肉が弱体化する原因は運動不足や加齢、慢性疲労などですが、特に背骨を支えている腹筋と背筋が衰えるとディスクと呼ばれる骨と骨の間の軟骨が柔軟でなくなり神経を圧迫して腰痛になります。
したがって、筋肉の弱体化を予防する方法をアスタキサンチンで行うという考え方が広がってきているのです。アスタキサンチンの優れた点は活性酸素の除去力で、筋肉に直接作用し、疲労を根本から取りますし、強張りや萎縮を改善する効果も確認されています。アスタキサンチンの抗酸化能力はビタミンCの約6000倍、コエンザイムQ10の約800倍、緑茶カテキンの約550倍、αリポ酸の75倍もあるといわれているほどの強いもので、サプリメントも販売されています。

